パース制作のモデリングとは?役割・種類・流れなどを解説

パース制作のモデリングとは?役割・種類・流れなどを解説

パース制作のモデリングによって、建築物や内装空間、製品などの形状を3次元データとして構築できます。モデリングは、完成イメージの精度や説得力を左右する重要な作業です。制作の手法やソフトウェアによって、表現の幅が大きく変わります。

そこで本記事では、パース制作のモデリングの役割や種類を解説します。モデリングの流れもまとめてありますので、精度の高いパースを制作するためにぜひ参考にしてください。

パース制作のモデリングとは?

パース制作のモデリングとは?

パース制作のモデリングとは、建築物や内装空間、製品などの形状を3次元データとして構築する工程です。完成イメージの印象や説得力を左右する土台となる作業で、パースの品質に大きく影響します。ここでは、モデリングの役割やレンダリング・レタッチとの違い、使用されるソフトウェアについてわかりやすく解説します。

主な役割

パース制作のモデリングには、設計図やイメージを立体的なデータに落とし込み、視覚的に確認できる状態をつくる役割があります。平面図や立面図だけでは空間の広がりや奥行き、バランスを直感的に把握できません。

例えば、建物の外観をモデリングすることで、窓の位置や外壁の凹凸、屋根の形状などが現実に近い形で再現され、完成後の姿を具体的にイメージできます。また、室内をモデリングすれば、天井の高さや柱の位置、家具の位置関係などを立体的に確認できるのです。

つまり、モデリングはパース制作の土台となる工程で、後に続く工程の精度を支える役割を担っています。

レンダリング・レタッチとの違い

モデリングとレンダリング・レタッチでは、役割が異なります。一般的に、CGパース制作は打ち合わせからモデリング、細部の設定、レンダリング、レタッチ、納品までの流れで進みます。

CGパース制作の工程役割
打ち合わせ方向性と要件の整理
モデリング立体的な形状の構築
細部の設定質感・素材・光などの調整
レンダリング3Dデータの画像化
レタッチビジュアルの最終調整
納品成果物の提出

以上のように各工程の役割を理解することで、パース制作の全体像が把握しやすくなります。CGパース制作の流れについては、以下のページに詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。

制作に用いるソフトウェア(3DCGと3DCADの違い)

パース制作のモデリングには、主に3DCGソフトと3DCADソフトが使用されます。3DCGソフトと3DCADソフトの違いは、用途や強みなどです。

ソフトウェアの種類3DCGソフト3DCADソフト
主な用途視覚的な表現・ビジュアルの制作設計・製図・寸法管理
強みリアルな質感・光・影の表現正確な寸法・構造情報の管理

3DCGは視覚的な表現に強いソフトで、3DCADは設計データを正確に扱うソフトです。目的に応じてソフトウェアを使い分けることで、より効果的なパース制作が可能になります。CGパース制作に活用できるCADソフトについては、以下のページに詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。

パース制作のモデリングの種類

パース制作のモデリングの種類

パース制作では複数のモデリングの種類が使用されており、表現したい対象や求められる精度によって適した手法が異なります。目的に応じてモデリングの種類を使い分けることで、パース制作の効率と表現力を両立できます。ここでは、代表的なモデリングの種類について確認しましょう。

ポリゴンモデリング

ポリゴンモデリングは、パース制作で広く用いられている基本的な手法です。扱いやすさと汎用性の高さが大きな特長です。ポリゴンとは、三角形や四角形などの小さな面の集合体です。ポリゴンを組み合わせて立体を形づくります。

例えば、建物の外壁や家具など、直線的な形状が多い対象には、ポリゴンモデリングが適しています。細かな調整もしやすいため、デザインの検討段階から仕上げまで柔軟に対応できるのです。

したがって、ポリゴンモデリングは、初めてモデリングを行う方でも取り組みやすい手法です。

曲面モデリング

曲面モデリングは、滑らかなカーブを正確に表現したい場合に適した手法です。複雑な曲線や有機的なフォルムを扱う場面で力を発揮します。ポリゴンでも曲線表現は可能ですが、細かい面を多く配置する必要があり、データが重くなることがあります。

曲面モデリングは、数式的な情報を用いて滑らかな面を生成できるため、曲線主体のデザインに向いているタイプです。例えば、流線型の屋根やデザイン性の高い家具などには、曲面モデリングが活用されています。

つまり、曲面モデリングは、自然なカーブを表現したい場合に有効な方法です。

プロシージャルモデリング

プロシージャルモデリングは、一定のルールや数値設定に基づいて自動的に形状を生成する手法です。同じパターンを大量に配置する場合に効率的です。

例えば、ビルの窓を規則的に並べたり、街並みを一括で生成したりする場面で活用されています。手作業で一つずつ作るよりも時間を短縮し、修正に数値変更で対応できる点が利点です。

大規模なパースや同じ構造の繰り返しが多いパースの制作では、プロシージャルモデリングが作業効率を高める手段として役立ちます。

パース制作のモデリングの流れ 

パース制作のモデリングの流れ 

パース制作におけるモデリングでは、いきなり形を作り始めるのではなく、段階的に進めていくことが重要です。要件定義から基本形状の作成、細部の作り込みまで、順序立てて作業することで、精度と効率を両立できます。ここでは、パース制作のモデリングの流れをわかりやすく解説します。

要件定義とデータ収集

モデリングの最初のステップは、要件定義とデータ収集です。丁寧に下準備を行うことで、完成度の高いパースを制作しやすくなります

目的や前提条件が曖昧なまま進めると、後から大きな修正が発生するリスクが高くなるため注意してください。建築パースでは平面図や立面図、仕上げ表、参考写真などを確認し、「どの角度から見せるのか」「どの程度のリアルさを求めるのか」などを整理します。

最初に方向性を明確にしておくことで、手戻りを減らし、スムーズなパース制作が可能になるのです。

基本形状の作成(外形・壁・床・開口部など)

次に行うステップは、建物や内装空間の基本形状の作成です。土台となる外形がずれていると、細部に悪影響を与えてしまうため、全体の大枠を正確に作ることが求められます。

具体的には外形のボリュームを作り、壁や床、天井、窓やドアなどの開口部を配置していきます。まずは細かい装飾よりも、寸法や位置関係の整合性を重視することがポイントです。

全体のバランスを確認しながら進めることで、安定したモデリングが実現しやすくなります。

細かな要素の追加(外構・建具・家具など)

基本形状が完成したら、細かな要素を追加していきます。外構や建具、家具などは、パースの印象を大きく左右する要素です。

パースにディテールが加わることで、空間のリアリティや生活感が生まれます。例えば、植栽や照明、ソファやテーブルを配置することで、ただの箱状の空間から具体的な利用シーンを想像できる空間へと変わるのです。

細部まで丁寧に作り込むことで、説得力のあるパース制作につながります。

パースのモデリングに関するよくある質問

パースのモデリングに関するよくある質問

パース制作のモデリングについては、外注と内製の違いや外注先を選ぶ基準、既製の素材などに関する疑問を抱くものです。ここでは、パースのモデリングに関するよくある質問を集め、初心者にもわかりやすく解説します。

外注と内製のどちらが良いですか?

パース制作の目的や予算、時間、求めるクオリティなどによって、自社に適した制作方法は異なります

パースの制作方法外注内製
費用依頼ごとに費用が発生するが、スポットで利用できる人件費・CGソフト・PC購入費などが必要になる
時間短納期の相談にも乗ってくれる社内の事情によっては、遅れが生じる
クオリティ専門スタッフによる高品質を期待できる担当者のスキルに左右される
コミュニケーション希望条件や修正内容が伝わりづらいときもある急な変更や微調整がしやすい

短期間で高品質なパースが必要な場合や専門人材がいない場合は外注が向いています。一方で、修正対応が頻繁に発生する案件や継続的にパース制作を行う場合は、内製も選択肢です。

外注先の選定基準はありますか?

はい、パース制作の実績と得意分野、見積り内容と料金体系、納期・修正の条件、コミュニケーションの質などが、外注先の選定基準です。

パースのモデリングでは、要望のすり合わせが品質に直結します。過去の制作事例を確認し、自社が求めるテイストや表現に近い実績があるかをチェックすると安心です。また、修正依頼への対応スピードや説明のわかりやすさなども判断材料になります。

価格だけで決めるのではなく、提案力や対応姿勢も含めて総合的に比較することが、満足度の高い外注につながります。パースを外注する業者の選び方については、以下のページに詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。

シカクビューの制作事例はこちら

既製の素材を使用できますか?

はい、既製の素材を活用することは可能です。ただし、用途に応じて、既製素材とオリジナル素材の使い分けが求められます。

家具や植栽などの一般的な要素なら、既製素材を活用することで制作時間を短縮できます。一方で、オリジナルデザインの建物や特注家具などは、個別にモデリングすることが必要です。

既製の素材をうまく取り入れつつ、重要な部分は丁寧に作り込むことで、効率と品質のバランスを取ることができます。パースの素材の種類や入手方法については、以下のページに詳しくまとめてありますので、併せてご覧ください。

パース制作のモデリングを制作会社に相談しよう

モデリングは、パース制作の完成イメージを左右する重要な工程です。パース制作の目的や予算、納期などに合うモデリング方法を選ぶために、まずは制作会社に相談しましょう。

シカクビューでは、設計や用途に適したパースを制作しています。

  • CG・手書きパース・作図・照明シミュレーションなどの幅広いニーズに対応
  • 住宅やマンション、店舗、オフィスビルなどの豊富な制作実績
  • スタンダードは1カット4万円~、5営業日~
  • ハイクオリティは1カット8.5万円~、7営業日~

サービスの詳細については、以下のページをご覧ください。

パース制作会社を探している方は、ぜひご相談ください。

シカクイズム合同会社 代表社員 中井 慶太
この記事の監修者

シカクイズム合同会社 代表社員

中井 慶太

1983年生まれ、熊本県熊本市出身。照明デザイン事務所の共同経営を経て、2018年に個人事業として開業。2022年にシカクイズム合同会社を設立。

照明設計で培ったノウハウと3DCG技術を融合させた独自のCGパースが高い評価を受け、CGパース事業「SHIKAKU VIEW」やインテリアデザイン事業「SHIKAKU DESIGN」へと事業を拡大。

業界歴9年、パースの制作実績5,400件を誇り、空間設計からビジュアライズまでを一貫して手がけるデザインの専門家として、住宅から商業施設まで幅広いプロジェクトに携わっている。

照明データを反映させた臨場感のあるCGパース制作を得意とし、感性と技術の両面からクライアントの空間づくりを支えている。